「仮想通貨を貸して利息を得る」
仮想通貨好きの方であれば、仮想通貨のレンディングサービスというものが存在するということをご存知の方も多いのではないでしょうか。
仮想通貨の定期預金とも言うべきサービスですが、国内の銀行の定期預金利率はメガバンクで0.01%、良くてもネットバンキングで0.1%前後という超低利率ですので、よほど使い道に困るような大金を持っているということもなければ預ける意味はあまりないでしょう。
しかし仮想通貨レンディングであれば、年利100%以上という驚異的な利率で運用できることもザラにあるのです。今回は、仮想通貨レンディングのサービスを取り扱う取引所等を利率が高い順に調査してみました。
bitfinex(ビットフィネックス)
利率 | 0%~ |
---|---|
口座開設 | 要 |
取扱通貨 | 21種(以下参照) |
貸出期間 | 2日 |
貸出タイミング | 任意 |
貸出数量 | 50ドル以上 |
中途解約 | 不可 |
手数料 | 付与された利息の15% |
返還までの日数 | 最短1日 |
海外取引所の仮想通貨レンディングとして有名どころの一つなのがbitfinexです。上記の利率は0%~となっていますが、これは国内取引所のレンディングサービスと違って個人同士のマッチング取引であるため、その時々のニーズにより変動する仕組みとなっています。貸し出す通貨により年率換算で30%、40%となることは珍しくありませんが、最近ではリップルが年利270%という驚異的な利率で募集されているとの話もあります。
Ripple(xrp)のレンディング生活も始めました。
そんな多くないけど運用開始。放っておいたらもったいないしね。
中央集権型の取引所なのでリスク覚悟で。
日歩0.7389%で30日マックスで貸出。
年利に直すと約270%。
高金利の時は、実際はすぐ返済されたりするけど。
画像はBitfinexのレンディング画面 pic.twitter.com/r8MxnxriX3— 暗号通貨の海歩くペンギン(仮想通貨) (@ks_cctrader) September 20, 2018
なお、貸し出しの利率は自分で設定できますが、どのくらいの利率で貸し出せば良いのか悩まれるようであれば最適な金利を自動で算出してくれる機能を利用したほうが良いでしょう。上記の説明では取扱通貨を21種とさせていただいておりますが、以前はもっと種類があったようです。執筆時点で確認できた種類を一覧でご紹介させていただきます。
- 日本円
- 米ドル
- ユーロ
- 英ポンド
- ビットコイン(BTC)
- ビットコインキャッシュ(BCH)
- ビットコインゴールド(BTG)
- イーサリアム(ETH)
- イーサリアムクラシック(ETC)
- ライトコイン(LTC)
- リップル(XRP)
- イオス(EOS)
- アイオータ(IOT)
- ネオ(NEO)
- モネロ(XMR)
- ジーキャッシュ(ZEC)
- エイドゥ(EDO)
- ダッシュ(DSH)
- サンティメント ネットワーク トークン(SAN)
- メタヴァース(ETP)
- オミセゴー(OMG)
法定通貨のレンディングができるというのは少々意外ですが、試しに日本円の金利を確認したところ、驚くことに年率2.8%となっていました。貸出期間も最短で2日ですので、気になる方は口座を開設して少額でもレンディングを試してみてはいかがでしょうか。
■BITFINEX
https://www.bitfinex.com/
Poloniex(ポロニエックス)
利率 | 0%~ |
---|---|
口座開設 | 要 |
取扱通貨 | 12種 |
貸出期間 | 2日 |
貸出タイミング | 任意 |
貸出数量 | 通貨による |
中途解約 | 不可 |
手数料 | 付与された利息の15% |
返還までの日数 | 1日 |
Poloniexは取り扱うアルトコインの種類が非常に多いことで有名な海外取引所です。ただ、口座開設までのプロセスが難しいと言われることもあり、英語などが不得意な場合は自身で調べながらレンディングを行う必要があります。
仕組みはbitfinexと同じで、取引所に仮想通貨を貸すわけではなく個人に対して貸し出す仕組みとなっています。利率は本執筆時点でファクトムが180%を超えていましたが、過去にはドージコインが200%を超えているとの声も見受けられました。
PoloniexのLending画面開いて
マニュアルで貸し出してみた。
久しぶり。
利率がリアルに見れて瞬間〃に判断できるからこれいいな。
Dogeを年利260%(日歩0.0723%)で貸出。
1000%以上に飛ぶかもしれないから2日間だけ。https://t.co/7d1IDL78JZ pic.twitter.com/ex2M2QL7Ld— 暗号通貨の海歩くペンギン(仮想通貨) (@ks_cctrader) September 7, 2018
なお、貸出可能な通貨ですが、以下の銘柄についてレンディング可能であることは確認が取れました。
- ビットコイン(BTC)
- イーサリアム(ETH)
- リップル(XRP)
- モネロ(XMR)
- ダッシュ(DSH)
- ライトコイン(LTC)
- ビットシェアーズ(BTS)
- クラムス(CLAM)
- ドージコイン(DOGE)
- メイドセーフコイン(MAID)
- ステラ(STR)
- ファクトム(FCT)
- etc…
また、貸し出す際の最低数量はPoloniexで定められた最低預金額以上となっています。貸出先が悪質な場合は貸し出した通貨が返還されないといったリスクもありますので、まずは少額から始められることをお勧めします。
■poloniex
https://poloniex.com/
CoinOn(コインオン)
利率 | 10.1% ※執筆時点 |
---|---|
口座開設 | 不要(申し込みは必要) |
取扱通貨 | ビットコイン(BTC) |
貸出期間 | 1日単位 |
貸出タイミング | 要確認 |
貸出数量 | 1BTC以上 |
中途解約 | 可 |
手数料 | 要確認 (解約手数料は無し) |
返還までの日数 | 引き出し申請から5営業日以内 |
取引所ではありませんが、カウンティア株式会社ではCoinOnというビットコインを貸し出せるサービスをお行うと発表しています。上記までの海外口座ほど利率は高くありませんが、それでもしばらく使い道もないビットコインがあれば年利10%を得られる可能性はありますので検討してみても良いかもしれません。
なお、2018年中の公式リリースを前提に現在は先行受付をしていますので、詳細が気になる方は申込だけでもされてみてはいかがでしょうか。
■CoinOn
bitbank(ビットバンク)
利率 | 3~5% |
---|---|
口座開設 | 要 |
取扱通貨 | ビットコイン(BTC) |
貸出期間 | 1年 |
貸出タイミング | 募集期間内 |
貸出数量 | 1~25BTC |
中途解約 | 可 |
手数料 | 中途解約時に5%相当分の手数料 |
返還までの日数 | 契約期間満了後10日以内 |
国内の仮想通貨レンディングのサービスであれば、bitbankが有名です。何通貨単位での貸し出しができるか明記はありませんが、1~25BTCの範囲で付与される利息は以下のように決まります。
1BTC以上5BTC未満 | 3% |
5BTC以上10BTC未満 | 4% |
10BTC以上 | 5% |
本執筆時点での価格が1TBC=72万円ですので、5%の利息を得るには最低720万円必要ということになります。貸出はいつでも可能なわけではなく、bitbankが募集している期間内ということになりますが、現在「2018年10月期」の貸し手を募集しています。いつでも貸し出せるわけではないものの、11月と12月にも募集がある旨が発表されていますので慌てる必要はありません。
また、中途解約時の手数料ですが、一般の定期預金と違って中途解約に至るまでの利息は付与されません。つまり、中途解約手数料が引かれた手数料が引かれて返還されるため、1BTCを預けて中途解約すると0.95BTCで戻ってくるということになりますので、余裕のある範囲内で貸し出すことをお勧めします。
■bitbank「仮想通貨を貸して増やす」
https://bitbank.cc/docs/lending/
GMOコイン
利率 | 5% |
---|---|
口座開設 | 要 |
取扱通貨 | ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ビットコインキャッシュ(BCH)、ライトコイン(LTC)、リップル(XRP) |
貸出期間 | 90日(実質89日) |
貸出タイミング | 募集期間内 |
貸出数量 | 10~200BTC ※10BTC単位 |
中途解約 | 可 |
手数料 | 中途解約手数料のみ(以下参照) |
返還までの日数 | 決済日当日 |
仮想通貨FXで有名なGMOコインも仮想通貨レンディングを行う国内取引業者の一つです。最低貸出数量が10BTCと高額が必要なサービスではありますが、最高200BTC(執筆時点価格で1億4千万円以上)となっていますので、レンディングサービスに需要があるのだということが分かります。
サービスの利用ですが、これは誰でも可能ということはなく、先着順か抽選という方式がとられることもありますので募集に対する応募者が多い場合は途中で募集を終了することもあります。
なお、現在は7月のビットコイン貸し出しの募集が最後となっていますが、5月にはビットコイン以外のアルトコインの貸仮想通貨の募集がありましたので、もしかすると今年中に貸仮想通貨の募集はあるかもしれません。
また、中途解約についても貸出日数分の利息が支払われることなく解約手数料だけが引かれますので注意が必要です。付与される利息と中途解約手数料の計算は共通しており、以下のようになっています。
実際に満期を迎えて貸し出したビットコインが返還される日は決済日とありますが、これは満期日と同様の意味であることは利用規約で確認できますので、満期日に元金と利息が戻ってくると考えてよいでしょう。
やはり口座開設は必要ですが、1週間もかからずに全ての手続きが完了したという口コミも多いため、レンディングを含めて、興味のある方は口座開設をしてみてはいかがでしょうか。
■「貸仮想通貨」2018年7月度ビットコイン募集のお知らせ
https://news.coin.z.com/2018/07/979/
Coincheck(コインチェック)
利率 | 1~5% |
---|---|
口座開設 | 要 |
取扱通貨 | ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、イーサリアムクラシック(ETC)、リスク(LSK)、ファクトム(FCT)、リップル(XRP)、ネム(XEM)、ライトコイン(LTC)、ビットコインキャッシュ(BCH) |
貸出期間 | 14日、30日、90日、365日 |
貸出タイミング | 任意 |
貸出数量 | 最低10万円分 |
中途解約 | 不可 |
手数料 | 要確認 |
返還までの日数 | 満期日の翌日から起算して6営業日以内 |
一時世間を賑わせたCoincheckですが、仮想通貨サービスを現在も行っています。ただし、新規ユーザー登録は停止されていますので既存ユーザーのみの利用が可能です。事件が起こる前まではかなり画期的なサービスだということでブロガーの多くが紹介していましたが、サービスの発展に至る前にハッキングされてしまうという悲しい結果となっています。
ご存知の方も多いかと思いますが、現在はマネックスグループがコインチェックを買収して立て直しを図っていますので、サービス最下位となればどこよりも取扱通貨が多いことから利用者が急増する可能性はあるでしょう。貸出後の利率ですが、貸出期間によって以下のように定められています。
14日 | 1% |
30日 | 2% |
90日 | 3% |
365日 | 年率5% |
サービス再開後に上記にご紹介した貸出条件等が変更される可能性はありますが、Coincheckも国内で仮想通貨レンディングサービスを行っている一つであると覚えておいても良いでしょう。
■Coincheck貸仮想通貨サービス
https://coincheck.com/ja/lending
まとめ
現在、日本国内にいても利用できる仮想通貨レンディングサービスを6つご紹介させていただきました。海外口座のレンディングについては、貸した仮想通貨が戻ってこないかもしれないというリスクもありますので、あまり多額のレンディングはしない方が良いかもしれません。また、国内の取引所に貸し出した場合にどこで運用しているのかといったことが不明ではありますが、後日それを踏まえてレンディングサービスの詳細を改めてご紹介したいと思います。