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価格操作!?ビットコイン暴落を招いたとされるテザー(Tether)の疑惑まとめ

価格操作!?ビットコイン暴落を招いたとされるテザー(Tether)の疑惑まとめ

今年1月まで異常な盛り上がりを見せた仮想通貨。
ここ最近のビットコインの急騰暴落が実は投資家による売買ではなく、価格操作だとの話が噂され、現実味を帯びてきています。その首謀とされる仮想通貨は「テザー(Tether)」。

テザーは以前から怪しい噂の絶えなかった仮想通貨ですが、「テザーとは一体何なのか」「テザーとはどんな通貨なのか」「テザーに関する黒い噂とは?」などをまとめてみました。

テザー(Tether)とは?

テザー(通貨単位:USDT)は、ペッグ通貨と言ってドルや円といった法定通貨の価値と連動して価格推移をするのが特徴の仮想通貨です。簡単に言えば、1ドル=1USDTが保たれるという事です。これにより、デジタル通貨としての役割を担いやすくなるため、銀行などを介さずにお金の授受や決済に使用できるというメリットを生みます。しかし、Tether Limited(以下、テザー社)という会社が発行の母体となるため、完全な中央集権型仮想通貨でもあります。

それは、発行母体の信頼性が最も重要となるということであり、他の仮想通貨と大きく違う点でもあります。言ってしまえば、普通の電子マネー以上仮想通貨未満といった魅力というところでしょう。とはいえ、ビットコインを始めとした仮想通貨は、価格の上げ下げが激しいことから実需面で使いづらいというデメリットがあるのに対し、テザーは法定通貨にペッグされているため次世代の通貨であると評価されていました。

しかし、そんなテザーも昨年末頃から何やら怪しい噂が絶えなくなったのです。一体何が起こっているのでしょうか。

テザーが怪しまれている3つの理由

テザーが何やら怪しいと噂されているのには3つの疑惑が全く解消されていないためです。以下にその3つの疑惑を解説しますが、テザー社は反論や否定はするものの、それに足る証拠を一切提示していない模様。3つの疑惑がどのようなものか見てみましょう。

疑惑1:換金に必要なUSドルをテザー社が保有していない?

ドルペッグの仮想通貨ということは、発行したのと同額のドルをテザー社が保有していなければいけません。分かりやすく言うと、テザー社が10USDTを発行したとして、それを購入した人が10ドルをテザー社に支払ってUSDTとドルを同額で交換します。つまり、この時点でテザー社は10ドルを持っているはずです。

しかし、テザー社に向けられる疑惑の一つとして、発行したのと同額のドルを保有していない可能性があります。もしそうだとしたら、これは仮想通貨業界に超巨大インパクトのある非常にネガティヴな事件に発展する可能性があります。例えば、まず以下のような取引がそれぞれ5つずつあったとします。

A取引:10ドルで10BTC購入 → BTC相場が10ドルアップ
B取引:10ドルで10USDT購入 → 10USDTで10BTC購入 → BTC相場が10ドルアップ

それぞれ5つずつ取引があったという事は、「A取引でビットコイン相場が50ドルアップ」「B取引でビットコイン相場が50ドルアップ」でビットコイン相場は合計100ドルということなります。しかし、USDTが偽札のようにいくらでも発行できる上に、発行した分のドルもどこかに消えているのだとしたら、相場における50ドル分は架空の価値ということなります。

「え!?本当は1BTCで50ドルの価値しかないの?」と分かれば、ビットコイン保有者は一旦全てをドルに換えるでしょう。当然相場は暴落しますし、更にテザー保有者はドルに換金したくてもテザー社がドルを持っていないため換金できるわけありません。そのネガティブなニュースは他の通貨にも波及し、仮想通貨全体が大暴落というシナリオです。

テザー社は「発行した分のドルを有しています」とは言うものの何の証拠も出せておらず、むしろ出そうとすらしません。そのため「偽札造幣工場」とまで言われており、疑惑が本当であれば、一瞬にしてテザーが紙切れどころか本当の意味で無価値の「仮想通貨ゴミ」と化してしまう可能性が考えられます。

疑惑2:更なる疑惑!価格操作が行われている?

最も怪しいとされているのが上記の疑惑ですが、その怪しさを上塗りするかのような話もありますので、簡単にご説明します。

これまでに、テザー社は過去に2.5億枚(約275億円)や3億枚(約330億円)といった規模のUSDTの発行を何度か行っていますが、その直後にビットコイン相場の上昇がみられています。つまりテザーを介した価格操作が行われているという疑惑を持たれているのです。

2018年6月25日のチャートを見る限り、日本時間23時以降に5830BTCから6200BTCほどまで急激に上昇し、その数時間後に5100BTCまで一気に下落するという不自然な動きが見られます。

単なる偶然という意見や擁護する声もある中、ついに「ビットコインはテザーとBitfinex(取引所)によって高騰していた」という論文が発表されるまでに至りました。価格操作によってUSDTを釣り上げ、釣られたBTCが高騰したところで売り抜けた結果、ビットコインは暴落したと言う説です。

疑惑:3テザー社とBitfinexの幹部が同じ人物?

先ほど、Bitfinexという取引所が登場しましたが、さらに価格操作を疑われても仕方ない事実が発覚しました。それは、Bitfinex社とテザー社の幹部らに同一人物が多数いるという事です。

つまり、テザー社がUSDTを大量発行してBitfinex社に移動。その後、ビットコインを購入して、価格を釣り上げたところで一気に売り抜けていたことを裏付ける証拠だとされているのです。

絶えない黒い噂とリスク

疑惑を持たれているのは主に以上の3つになりますが、嫌中心理が高い日本人は特にBitfinexとテザーを疑っている傾向が強いところがあります。何故なら、Bitfinexもテザー社も元々香港を拠点としているからです。

仮想通貨規制の厳しい中国国内ではテザーを介して資金を移動しているなどの噂、過去にハッカーによる盗難被害もあったことから、仮想通貨業界ではテザーに対する信用は地に堕ちている状況です。

価格操作の疑いに対する反論も…

これら様々な疑念に対して、逆に疑念を抱く人もいます。例えば、ビットコイン13兆円という時価総額に対して、テザー3000億円以下という規模の違いから価格相場操作は考えづらいという意見です。

確かに、テザーだけで相場を動かすには相当の資金力が必要になるでしょう。しかも不正とは言え、利益を最優先とする価格操作なのであれば、わざわざ世界中が注視するビットコイン市場で行う必要があるのかという疑念も残ります。

しかし、ビットコインを始め、リップルやネム、ライトコインといった有名アルトコインの取引量の減少が続く中、テザーの取引量がほとんど減っていないと言うのは少々気がかりなところです。

これらの様々な疑念とそれに対する反論から、2018年2月、テザー社はついに米商品先物取引委員会にも呼び出される事態にもなりましたが、結局何の結論も出ずに持ち越されている状況になっています。

もしかしたら、既にビットコインの価格操作は終了して、他の通貨で荒稼ぎしているのではないかとすら想像できてしまいます。今後の行方次第で巨大なインパクトをもたらす可能性もありますので、USDT保有者は引き続きテザーの動向に注視すべきしょう。

まとめ

ここ最近、日本人による取引を停止する海外の仮想通貨取引所が増えています。これは日本政府による仮想通貨市場に対する規制の影響が大きいとされていますが、テザー問題やICO詐欺といったことが横行している現状を考えると仕方のない措置と言える部分もあります。

仮想通貨の魅力が語られる要因として、過去の値上がり率やコインそのものの将来性や技術等が挙げられますが、今後は「信頼性」をいかに獲得していくかという点も仮想通貨を購入する際の判断材料として重要になっていくのかもしれません。